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#062_Sheep 越境するレストラン
パンデミック以降、「レストラン = 食事のための場所」という前提は静かに揺らいでいる。朝はカフェ、夜はDJバーと姿を変え、デザートを主役にしながら本格的なワインを揃える店も珍しくない。米国メディア「Eater」がベストレストランを選出した際に直面したのは、もはや既存の枠に収まらない「越境する飲食店」の増加だった。背景には家賃高騰などの経済圧力がある一方で、人々が「どんな空間で、誰と時間を共有するか」を重視する価値観の変化がある。機能がにじみ合い、境界がほどけていくこの変化は、混沌ではなく、私たちが日常の風景をアップデートし続けていることの静かな証なのかもしれない。
#061_Sheep 摩擦と不便のコミュニティ論
現代社会では、テクノロジーと自己啓発が掲げる「摩擦ゼロ」や「利便性」、そして「Protect your peace(心の平穏を守る)」の文化が広がっている。しかし境界線を引くセルフケアが浸透する一方で、わずかな不快すら即座に切り捨てる風潮は、私たちを静かな孤立へと追い込んでいる。異質な人々が自然に混ざり合うテキサスのカラオケバー「Crossroads」や、コミュニティ空間を読み解く「3つのH」を手がかりに、社会的摩擦が生む癒しとつながりの力を考察する。少しの不便と健全な境界線の狭間にこそ、いま求められるコミュニティの種は芽を出すのだ。
#059_Sheep ナイーブなインターネットの終わり
SNS全盛の時代、私たちは長く「フォロワー数こそが影響力の証」だと信じてきた。だが今、その価値観が静かに崩れつつある。『It’s Cool to Have No Followers Now(いまやフォロワーがいないことがクールだ)』という挑発的な言葉を手がかりに、フォロワー至上主義の終焉、メディアの戦略転換、そして「近接性」や「ポスト・ナイーブ・インターネット」といった新しい時代のキーワードを読み解く。数字よりも関係、拡散よりも深度──私たちは、「遠くの誰か」より「近くの誰か」と濃密につながる、ポスト・ソーシャル時代の新たなメディア環境への移行期を迎えている。






