- The Rest Is Sheep
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#095_Sheep 有名になんてなりたくない
かつて多くの若者が夢見た「有名になること」は、いまやZ世代にとって、むしろ慎重に距離を置くべきものになりつつある。有名人志望はわずか9%。インフルエンサー志望も、数年で大きくしぼんだことを示す調査が出ている。背景にあるのは、若者像そのものへの誇張、有名になっても報われにくい経済的現実、そしてSNSによって可視化されること自体がリスクになったという、三つの構造変化だ。目立つことへの警戒は「クリンジ」という新しい行動規範を生み、憧れの対象も、露出の多いスターから、あえて見せすぎない静かな成功へと移っている。この揺れは一時的な反動なのか、それとも成功の定義そのものが変わりつつあるのか。輝きの価値が問い直される時代の感覚を追う。
#094_Sheep 儚きバイラル
SNS上でのバズやフォロワー数が信頼の証だった時代は終わりつつある。アルゴリズムはユーザーの滞在時間を最大化するために最適化され、AIスロップが溢れ、エンゲージメント率は静かに下落し続けている。それでも人々はSNSを手放せない──このアンビバレントな環境の中で、Maison Margiela、Jacquemus、Bottega Veneta、Miu Miuといったブランドたちは、拡散ではなく信頼を積み上げる術を模索し始めた。クラフトの可視化、時間をかけた物語、あえての届きにくさ、そしてオフラインという「場所」。バズという名のいっときの炎が消えたあと、ブランドと私たちの手元には何が残るのだろうか。
#092_Sheep スーパーファン・エコノミー
テイラー・スウィフトのライブを追いかけて世界を飛び回る人々。推しのために何十枚ものアルバムを買い込むK-POPファン。そして、その熱量に乗ろうとするファッションブランドたち。いま「スーパーファン・エコノミー」が、一つの巨大な経済圏を形成しつつある。いつの時代にも存在した熱狂的なファンと、現代のスーパーファン現象は何が違うのか。テクノロジーが「場」を広げ、同時に孤独と断片化を加速させた逆説の中で、ファンダムはなぜ「意味のある共同体」として機能し始めたのか。スーパーファンを取り込もうとするブランドが直面する「ファンダム・リテラシー」の壁、熱狂が毒に変わるメカニズム、そしてAI時代に人間の熱量が希少になる逆説まで、スーパーファン・エコノミーの深層を読み解く。





