- The Rest Is Sheep
- Posts
- #045_Sheep 小咄「観光立国」
#045_Sheep 小咄「観光立国」
かつて「遠い、高い、言葉が通じない」と敬遠されていた日本はSNSと円安を追い風に、3,700万人もの外国人を受け入れる観光大国に。北海道の片田舎でも外国人だらけ、京都では町家に無断で上がり込む観光客、SNSでバズった地元の居酒屋からは常連客が消える......。にぎわいの恩恵もあれば、きしみもある。「きてもらって儲けたい」のか、「来すぎて困る」のか。「観光立国」と「オーバーツーリズム」の光と影をひも解く。

“The Rest Is Sheep”は、デジタル時代ならではの新しい顧客接点、未来の消費体験、さらには未来の消費者が大切にする価値観を探求するプロジェクトです。
役に立つ話よりもおもしろい話を。旬なニュースよりも、自分たちが考えを深めたいテーマを――。
そんな思いで交わされた「楽屋トーク」を、ニュースレターという形で発信していきます。
🔍 Sheepcore
カルチャー、アート、テクノロジー、ビジネスなど、消費者を取り巻く多様なテーマをThe Rest Is Sheepのフィルターを通して紹介します。結論を出すことよりも、考察のプロセスを大切に。
小咄「観光立国」

©️The Rest Is Sheep
えぇ〜、本日もお暑い中、わざわざのお運び、まことにありがとうございます。
いやはや、まだ7月だってのにこの暑さ。まるで街全体が巨大な蒸し風呂みてぇで、歩いちゃ汗、立ち止まっても汗。ビルんなか入りゃガンガンの冷房で、一気に身体が冷える。これ繰り返してたら私そのうち街ん中でととのっちまうんじゃねえかって(笑)。……まあ、どうでもいい話は置いときまして。
とにかくあんまり暑いもんだから、少しは涼しいところに行こうじゃねえかってんで、こないだ北海道の方へ足を延ばしましてね。そしたらよりによって、その週の北海道が記録的猛暑(笑)。なんと沖縄よりも暑かったってオチで、東京いたほうが涼しく過ごせましたっつう、実に間抜けな旅でして(笑)。
「ま、せっかくだから」と気を取り直して、札幌や旭川を拠点に、ちょっとローカル線に揺られてみたり、地元のご家族でやられてるような小さな居酒屋にふらっと入ってみたりしたんですが――いや、驚きましたね。どこへ行っても外国の方、外国の方、外国の方。皆さんスマホを構えて「映え」を狙ってるんだけど、海鮮が主役なんだか、自分が主役なんだか、もう判別不能で(笑)。
で、東京戻って友人にその話したら、「何を今さら言ってんですか。インバウンドはもう東京や大阪、京都だけの話じゃないんですよ」と来たもんだ。「時代に取り残されてますね(笑)」なんて、すっかり小馬鹿にされちまいましてね。
いや私だって、外国の方が日本にたくさんいらっしゃってるのは重々承知してますよ。北海道でも札幌とか旭山動物園とか、冬だったらニセコとか、有名どころに外国の方々が集まるのはわかるんです。でもね、そうした観光の重心からちょっと外れた、私だって今まで聞いたことなかったような街や店をちょっとした冒険心でふらっと覗いてみると、そこにも外国のお客さんがいらっしゃる(笑)。いやはや、ほんとにすごい時代になったもんで……
訪日インバウンド・ブーム
若旦那:
師匠、師匠!いまじゃどこ行っても外国の方ばっかり。東京の様子もすっかり変わっちまいましたなぁ。
師匠:
お前さん、何を今さら寝ぼけたこと言ってやがんだい。コロナで水差されたけどよ、それより前から訪日観光客は右肩上がりだったじゃねえか。
若旦那:
いやね、いくらあたしだって「最近外国人多くなったなぁ」くらいは感じてましたよ。行きつけの大衆酒場やら居酒屋やら、行く先々で外国の方がずいぶん増えてきてね。店によっちゃ、外国人でパンパンで、昔っからの常連が入れねえってなもんで。
師匠:
ま、最近じゃ「こんな場所にも?」っつうような店なんかにも外国人観光客のお客さんが顔出すようになってるわけだもんな。
若旦那:
そうなんですよ。それにしても、なんでこんなに一気に増えたんですかね?
師匠:
そりゃな、日本に観光客が押し寄せるようになるまでには、いろいろと事情があったのよ。昔は「高ぇ、遠ぃ、言葉が通じねぇ」って「三重苦」で、外国人はなかなか日本までは来なかった。2011年なんざ、年間600万人ちょいしか来てなかったんだから。
若旦那:
へぇ〜、それが去年は3,700万人近くも来たってんだから、たいした増えようじゃねえですか。

師匠:
潮目が変わったんだよ。まずはSNSだ。インスタだのTikTokだのってやつで、桜だの鳥居だの、抹茶スイーツだのがバズって、世界中の若いのが「私もあれ撮りてぇ!」ってんで、わんさか押し寄せる。
若旦那:
なるほど、アルゴリズムってやつが客引きってわけですな。
師匠:
それに、いまじゃスマホひとつありゃ言葉の壁なんてあってないようなもんだ。Google翻訳でなんとかなるし、旅の予定だってChatGPTに聞きゃパパッと組んでくれる。昔みてぇに「すみません」も言えずに右往左往、なんてことはもうないのさ。
若旦那:
いやはや、技術の進歩ってのはありがたいもんですな。
師匠:
極めつきは円安よ。向こうから見りゃ、今の日本は「何もかもがバーゲンセール」。こりゃもう、来るなってほうが無理な話さ。
若旦那:
たしかに。たくさん人が来りゃ、金も落ちるし、国も潤うって寸法で(笑)。
師匠:
そのとおりよ。政府も「観光立国」だなんて旗振って、「どんどん来てください」ってなもんで、去年の訪日外国人の旅行消費額が、ついに8兆円超えたってんだから、こりゃデカい話よ。
若旦那:
そりゃ、地方の旅館も土産物屋も、笑いが止まらねえってとこも多いでしょうなぁ。
オーバーツーリズム
師匠:
でもな若旦那、物事ってのはな、表があれば裏があるってもんだ。確かに観光で経済が潤ってる面もある。だがな、その裏で、あちこちで軋みも起きてるわけさ。
若旦那:
オーバーツーリズムってやつですね?でも正直、ついこの前までは、そいつはヨーロッパの話だと思ってたんですよ。
師匠:
お、知ってるじゃねえか。ヴェネツィアにデカいクルーズ船が入れなくなったり 、バルセロナじゃ観光客に水鉄砲かけるデモがあったり 、アムステルダムは新しいホテルを建てさせねぇとかな。

バルセロナ(CNN)
若旦那:
あっしなんざ、「いくら日本に外国人が増えたって、まだまだ余裕あるんじゃねぇの?キャパオーバーってほどじゃないでしょ?」なんて、どこか他人事みたいに思ってた口でして。
師匠:
そう見えてるうちはまだ平和だってこったな。けどな、静かだった町に突然団体客がどっと来てみな。道は混むし、ゴミは増えるし、地元の人が居場所なくすような騒ぎも起きてんのさ。数字だけじゃ分からねえひずみってのが、じわじわ出てくるもんなのよ。
悲鳴を上げる京都
若旦那:
いやぁ、でもホントにそうなってきてるのかもしれませんなぁ。ちょいと小耳に挟んだんですが、京都なんて今やまるでディズニーランドみてぇな混雑ぶりだって話で。
師匠:
ただ人が多いってだけならまだしもだ、祇園あたりじゃあ観光客が町家の引き戸を勝手にガラッと開けて中に入っちまう、なんてこともあったそうで。
若旦那:
えぇ!?そりゃちょっと非常識すぎやしませんか。
師匠:
ま、こっちから見りゃ非常識でも、向こうからすりゃテーマパークのアトラクションくらいに思ってるのかもしれねぇな。「あ、これ見たことあるやつだ〜!」つってパシャパシャ写真撮って、ついでに中も覗いてみっか、なんてな。だから祇園の路地にゃ「勝手に玄関入るな」なんて看板が立っちまって、芸舞妓を追っかけまわすもんだから「ここから先は立ち入り禁止」って札まで出る始末。

AFPBB News
若旦那:
せっかくの町並みに「注意」やら「禁止」やらの看板だらけ……風情もへったくれもありゃしませんなぁ。
師匠:
祇園地区に近づくと、観光情報アプリ入れたスマホに「ここでは静かに」とか「撮影は控えて」なんて注意を通知する実験までやったって話じゃねぇか。

NHK
若旦那:
へぇ~、そこまでして芸者衆の写真、撮りたいもんですかねぇ。
師匠:
それがよ、今どきの観光っつうのは、「体験」より「撮影」が主役なんだと。行って体験して楽しむよりも、「行ったことを他人に見せる」ほうが大事になってきてる。
若旦那:
なるほど、「映え」ってやつですかい。SNSで自慢できなきゃ旅じゃねぇ、と。
師匠:
そのとおり。「インスタ映え」だの「TikTok映え」だのっつってな。で、京都にも「ビッグ5(the big five)」って呼ばれる場所があるらしくてな。
若旦那:
「ビッグ5」ってえと?
師匠:
動物園やサファリに行ったらライオンとゾウくらいは見とかねぇとなっつうのと同じでな、金閣寺、伏見稲荷、嵐山、清水寺、二条城。これを全部制覇しないと、「京都に行った」ことにならねぇ、みてぇな風潮があるらしい。
若旦那:
ああ、なるほど。そりゃ確かに名所ぞろいだけど……全部行かないといけねぇってのも、なんだかせわしない話ですなぁ。
師匠:
だろ?「行って何を感じたか」より、「行った証拠」が大事なんだ。セルフィーで証拠写真を撮って、「あいつもあそこ行ったんだ」って見せるのが目的になっちまってる。
若旦那:
ああ、「5カ所全部回ってないと恥ずかしい」「写真がないと損した気分」……SNSのプレッシャーってやつですか。
師匠:
現代の観光ってのは、「見栄」と「承認欲求」のせめぎ合いよ。楽しむどころじゃない、やれ「映えるか」「共有できるか」ばっかり気にしてる。
若旦那:
いやぁ……京都みたいなところは特に、観光客が押し寄せるぶん、そういう歪みも大きくなるんですなぁ。
東京、京都だけじゃない
師匠:
それがよ、若旦那。火の手はとっくに全国に飛び火してんのさ。いまじゃ東京、大阪、京都だけじゃ済まねぇ。お前さん、美瑛って町を知ってるかい?
若旦那:
北海道の?旭川からちょいと行ったとこにある、あの丘がきれいなとこでしょう?
師匠:
そう、その美しい丘がSNSでバズっちまってな。人口たった9,000人の小さな町に、どっからともなく観光客がドワーッと押し寄せてきた。写真撮るために畑にズカズカ入り込むわ、道端に観光バスを停めて大渋滞起こすわ。とうとう名物だった白樺の木を、町が泣く泣く切る羽目になったってんだから驚きだよ。

美瑛町の白樺並木(読売新聞)
若旦那:
えぇっ!木ぃ切っちまったんですか!
師匠:
そうよ。あれは町の人にとっちゃ苦渋の決断だったろうがな……観光客は景色だけパシャっと撮って、さっさと次の場所へ。地元に金は落とさねぇ、地元の人と話もしねぇ。置いてくのは渋滞と農作物の被害だけ。言い方は悪ぃが、地元の人に取っちゃあまるで通り魔だね、観光の。
若旦那:
いやぁ、東京や京都だけが大変だと思ってたけど、こりゃ全国に広がってるんですなぁ。
小さな店の悲鳴
師匠:
それとな若旦那、オーバーツーリズムの恐ろしいとこはな、街の顔でもある小さな個人商店をじわじわ壊してっちまうってこった。
若旦那:
へえ、小さな店までですかい?観光客が増えりゃ、むしろ売り上げが伸びるってもんじゃないんですか?
師匠:
そりゃ、数字だけ見りゃそうかもしれねぇがな。店っつうのは金だけじゃないのさ。例えば京都のとある古い居酒屋。地元の常連さん相手に静かにやってたんだが、ある日TikTokでバズっちまって…あっという間に外国人観光客で行列さ。
若旦那:
ほぉ~、そりゃ景気がいい……ってわけじゃねぇんでしょうな、そのお顔じゃ。
師匠:
ああ、言葉は通じねぇ、常にカメラは回ってる、常連さんとの世間話もままならねぇ。何より、「この店で毎晩一杯やるのが楽しみだった」って馴染みの客が、だんだん来なくなっちまった。
若旦那:
なんとも皮肉な話ですなぁ。店主の店への思いも、常連さんの居場所も、どっか行っちまったわけだ。
師匠:
そうなんだよ。小さな店ってのはな、「この街の味を残したい」とか「この音楽が好きだ」みてぇな「こだわり」で成り立ってることが多い。だが「バズった」途端、人が来る理由が「映えるかどうか」にすり替わっちまう。まるで、その店の魂が切り売りされてるようなもんさ。
若旦那:
ああ…それで、「この街にしかない店」が、「SNSで映える話題の店」になっちまう、と。なんとも、もったいねぇ話ですな。旅の途中で偶然入った店の暖簾が忘れられない…なんてのが、ほんとの観光の醍醐味だと思うんですがねぇ。
師匠:
だろ?でも観光客が増えすぎると、結局「その店らしさ」が薄れて、どこも同じになっちまう。それが一番もったいねぇ。
観光立国の未来
若旦那:
いやぁ、それにしてもこれからの観光って、どうしたもんでしょうなぁ?
師匠:
まぁ、あんまり眉間にシワ寄せなさんな。悩ましいのは確かだが、それが現代の観光立国の宿命ってもんよ。人が来りゃカネも回る。でも来すぎりゃ、土地の良さがすり減っちまう。
若旦那:
じゃあ、なんですか、「ちょうどいい人数」ってのが大事ってことですかい?
師匠:
そりゃ理想だろうよ。だがな、この日本って国、よく考えりゃ、昔っから「ちょうどいい人数」なんて言葉とは縁遠い島国じゃねぇか。
若旦那:
縁遠いって、どういうことです?
師匠:
ほら、山ばっかで狭い土地に、1億2千万が肩寄せ合って暮らしてるだろ?世界で一番混んでる駅のトップ10のうち、9駅が日本だなんて話もあるくらいよ。
若旦那:
なるほど、言われてみりゃそうですなぁ。
師匠:
そうよ。日本の知恵ってのはな、「どうやって狭いとこに大勢を詰めこんで快適に過ごさせるか」っつうのを磨いてきたって歴史にもあるんじゃねえかな。電車が秒単位で動くのも、コンビニが24時間どこでもあるのも、全部その「混雑の技」よ。
若旦那:
ってことは、観光客が増えても、なんとかさばけるって寸法ですかい?
師匠:
そうとも。実際、日本じゃ「観光客出てけ!」なんてデモはまだ聞かねぇだろ?日本人のおとなしい気質もあるが、実はまだキャパが残ってるって証拠よ。
若旦那:
なるほど、確かにそんな気はしますなぁ。
師匠:
それに、30年近く「不景気だ、人口減だ」ってグチこぼしてきた国に、「日本すげぇ!」「日本最高!」って世界中から人が押し寄せてくれてる。ちょっと増えたからって「来すぎだ!」なんて、贅沢な悩みじゃねぇか?
若旦那:
ははっ、確かにちょっと前は「どうやって外国人に来てもらおうか」って頭抱えてましたもんね。
師匠:
だろ?それが今じゃ年間3,700万人だ。この国のジイさんバアさんと同じ数、子どもの3倍よ。それで8兆円も落としてってくれるんだから、ありがてぇ話じゃねぇか。
若旦那:
たしかにすごい数字ですねぇ。でも、人が増えて困ってる場所や人がいるってのも事実でしょう?
師匠:
急に人がドッと来りゃ、準備が追いつかねぇ。でもよ、だからこそ知恵を絞るんだ。「どうやって迎えるか」「どうやって喜ばすか」ってな。
若旦那:
「来すぎて困る」って文句言うより、「また来たい!」って思わせる工夫ですな。
師匠:
その通り!それに、世界中から「日本サイコー!」なんて言われて、日本人だってちょいと鼻高々じゃねぇか?
若旦那:
へへっ、悪い気はしませんなぁ。

Financial Times
師匠:
だろ?ただな、こうやって人が来るのも、円安だの経済の停滞だの、ちょっと皮肉な話が裏にあるのも事実よ。
若旦那:
うーん、嬉しいけど、なんか複雑な気分ですなぁ。
師匠:
だからこそ、目先の騒ぎに踊らされず、「また来てぇ!」って思わせるおもてなしの知恵が肝心なのよ。
若旦那:
そりゃ日本の腕の見せ所ですな!いやぁ、なんだか元気が出てきた!久々に京都でも行きたくなってきましたなぁ。
師匠:
お、それは結構。だがな、若旦那、くれぐれもご無礼のないように気ぃつけな。
若旦那:
え、あっし、そんなにガサツですかい?
師匠:
いやいや、そういうこっちゃないがな。京都の人から見りゃ、東京モンだって立派な「よそさん」よ。写真ばっか撮ってるとだな――「まぁ、そんなにじっくり撮っていただけるなんて……このお寺さんも喜んではりますわぁ」なんて言われかねねぇぞ。
若旦那:
へへっ、そりゃ褒められてるようで……(笑)
師匠:
「もうええやろ?」って合図や(笑)。
🎙️ポッドキャストはコチラ!
※ 生成AIが客観的な視点でレビューしています🐏🐕
🐏 Behind the Flock
“Sheepcore”で取り上げたテーマをさらに深掘りしたり、補完する視点を紹介します。群れの中に隠された本質を探るようなアプローチを志向しています。
1. 悲鳴を上げる京都
円安やSNSの影響で訪日観光客が急増し、京都は1日あたり15万人の観光客で溢れている。祇園では舞妓の追跡や町家への無断侵入、清水寺周辺では交通渋滞や生活圏の侵食が深刻化。錦市場も観光地化が進み、地元客離れが顕著に。老舗旅館では食文化の違いから食事を残す外国人も増え、懐石料理の提供をやめるといった事態も起きている。観光マナー啓発や分散型観光の促進など新たな試みも見られるが、SNS拡散により隠れスポットもすぐに混雑化。伝統と観光の共存に観光客の意識変革と制度的対応が不可欠な状況となっている。
2. 東京と京都だけじゃない:観光客が日本の地方に殺到
訪日観光客が急増する中、東京や京都に限らず、地方の小さな町にも観光の負の影響が及んでいる。北海道、美瑛町ではSNS映えを求める外国人観光客による無断侵入や交通渋滞が深刻化し、インスタ映えするスポットとして知られる白樺の伐採や監視カメラ設置といった対策が取らるまでに。背景には円安や観光インフラの発展があり、2024年の訪日客数は過去最多の約3,700万人。人気観光地ではマナー違反や地元住民の不満が噴出し、一部では外国人排除の動きも見られる。こうした中、観光の分散を目指し、航空会社やリゾート企業が地方旅行を促進する取り組みを進めているが、対応能力の乏しい地域はキャパオーバーになっており、持続可能な観光の在り方が問われている。
3. 日本のオーバーツーリズムと、それが個人店に与える影響
その土地の魅力は小さな個人店が支えるが、オーバーツーリズムはそれを破壊しかねない。店主たちは地域の常連客との関係や独自のこだわりを大切にするが、SNSでバズることで一時的な観光客の行列に悩まされ、本来の「思い」は損なわれてしまう。アルゴリズム主導の観光は都市を「ディズニーランド化」させ、住民生活を脅かしている。だが、そのような中にも思慮深い旅行者は少数ながら存在し、地方都市への分散で持続可能な観光が実現できる希望も残されている。
すべての誤字脱字は、あなたがこのニュースレターを注意深く読んでいるかを確認するための意図的なものです🐑
この記事が気に入ったら、大切な誰かにシェアしていただけると嬉しいです。
このニュースレターは友人からのご紹介でしょうか?是非、ご登録お願いします。
↓定期購読はコチラから↓